キッチン今村亭

特に取材ということでもなく、ランチにキッチン今村亭へ。

こちらは「美味しいものばなし」(鎌倉書房)で、大村さんが紹介している洋食屋さんです。

場所は河原町OPAの裏。お店は1980年代のレストランの雰囲気が懐かしくて心地よい。

掃除が行き届いている感じも、一目でわかります。

大村さんが好きだったのは、ビシソワーズ。冷たいジャガイモのポタージュです。

こちらは本にもある通り、寒い時期はメニューにありません。

そこで、本に書かれていた「照焼用ステーキ」を注文することに。

メニューには照り焼き風ステーキ(2200円)とありましたが、同じものかと。

柔らかいお肉! 単品のミニサラダは、ちょっとドレッシングに苦みというか辛みがあっておいしい。ごはんも単品です。

お店の方に聞いたところ、書かれていた紅茶のアイスクリームも、あずきのシャーベットも健在。前者は夏だけで、後者は年中用意されているとのこと。

あずきのシャーベットを一口食べたら、大村さんが好んだ理由がよくわかりました。

ちっとも甘くないんです。塩がほどよく効いていて「甘いもの嫌い」と書いていた大村さんの好みだったのでしょうね。

シャーベットは普通のものと違い粘りがなくて、スプーンを入れると、かき氷のようにさらさらと細かい粒子になって崩れていきます。こんなの初めてです。

また、器が面白い。縁が奥から手前に向かって傾斜しています。ミッドセンチュリーの丸い椅子のようなデザインです。わかりますかね?


メニューを見ると、1080円のお得なランチもありました。次はこれを食べてみようかな。


食事が終わって、外へ出て。

このあたりもすっかり様変わりしてしまいました。

昔は美松やら、京極東宝やら映画館が、たくさんあったのになあ。

みーんな、流行りのお店になってしまいました。

大村しげの愛した京都 日記

「おばんざい」を広めたお一人として知られる随筆家、大村しげさん。彼女の功績の再評価を目的に、当時の関係者のご協力をいただきながらサイトを立ち上げました。こちらは管理人の日記です